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歯やお口の話

一日何回磨く?

よく「歯は一日何回磨けばいいでしょうか?」と質問をうけます。

みなさんは一日何回磨いていますか?

歯を一日何回磨けばいいか・・・この疑問にお答えするためにはいくつかのお話が必要になります。

まず、むし歯や歯周病の原因ともなるプラークのお話。

これは歯の表面に付着する細菌の集まりです。プラークがどのようにしてできるのか。

1.むし歯の原因となるミュータンス菌などが歯の表面についたペリクルという唾液の糖たんぱく質にくっつきます。

2.くっついた菌は食べ物の中のショ糖を使ってグリコカリックスというねばねばした物質をつくり自分たちの棲みやすい環境を作ります。

3.この状態がしばらく続くとミュータンス菌以外にもこの棲みやすい環境を狙って歯周病菌の原因となる悪玉菌が侵入し増えていきます。

1~3のステップをふんで細菌からプラークが形成されるには24時間かかります。

次に・・・唾液のお話。

唾液には1.消化作用 2.粘膜保護作用 3.再石灰化 4.PH緩衝能 5.自浄作用

6.抗菌作用などの機能があり、歯をまもってくれています。

唾液は夜寝ていると分泌が少なくなり活動をはじめると分泌が多くなります。

これらのことをふまえて考えると、プラークの視点からみるとプラークは24時間で形成されるわけですから一日一回の歯磨きでいいことになります。

そしていつ磨くか。これは唾液の視点からみると、歯を守ってくれる唾液は就寝時の分泌が減るので、寝ているときにプラークを付けているのはよくないことになります。

つまり、歯は一日一回、夜磨けばいい?ということになります。

ただしこれはその一回の歯ブラシでプラークのない状態になっている場合です。

プラークが残っていると意味がありません。

その一回で完璧に歯をプラークのない状態まで磨きあげることはほとんど不可能です。

なので最低2回は一日磨いたほうがいいでしょう。

3回以上しても、それからはプラークを落とす効果に変わりがないと言われています。

本当に大切なのは何回磨くかということではなく、歯磨きの質がなのです。

もし、歯医者に太鼓判を押されるほど上手になったら!一日一回で十分だと思いますよ。